幹細胞培養上清液

幹細胞培養上清液の高品質化

幹細胞培養上清液治療は細胞を用いない治療(cell free therapy)として、次世代の再生医療技術として期待が高まっています。しかし、細胞治療に比べて非常に安価ではありますが、誰でも受けられるほどの低価格にはなっていないのが現状です。原因として、細胞培養する培地や必要な試薬が高価なことがあげられます。
そこで弊社では、現状よりさらに高濃度に成長因子、サイトカイン、エクソソームを含む幹細胞上清液を開発することにより、より低価格にて同等の効果を得られる治療の普及を目指し研究、開発を行っております。

一般的に細胞培養は組織培養用プラスチック容器、あるいは細胞外基質(以下、ECM)に接着した状態で二次元的に(平面)培養されてきました。生理学的環境下では、細胞は常にECMと相互作用をしていますが、ECMは細胞遊走やアポトーシス、転写の制御、受容体の発現といった複雑な生物学的機能をコントロールしています。二次元環境で培養した細胞では、細胞とECMの間の複雑なシグナルのやりとりが再現できないため、実験結果を、そのまま臨床試験に反映することは不可能であるとされております。
三次元的細胞培養はこれらの問題を解消するものであり、in vivo (生体内)の生理学的環境により近く、いくつかの研究から、三次元環境下で培養された細胞の遺伝子やタンパク質の発現プロファイルは、二次元培養のものと異なるという報告があり、三次元培養環境下での発現プロファイルは、二次元培養環境の場合と比較して、生理学的な重要性が非常に高いものとなります。

幹細胞においても産出する生理活性物質、エクソソームに影響を与える要因として大きくかかわるため、弊社では上清液およびエクソソームの製造の際に、幹細胞を二次元ではなく三次元で培養する方法を開発することで、より生体内に近い状態の生理活性物質およびエクソソームの産出させることを目的として、より高品質な上清液の製造を行うための研究を行っております。

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