デザインエクソソーム

エクソソームは様々な細胞が分泌する小型の細胞外小胞で、新たな細胞間情報伝達の媒体として注目されています。特にエクソソームが、がんの進展や免疫応答の制御など種々の生命現象に関与することが明らかとなり、エクソソームを標的にした、もしくはエクソソームを用いた創薬が大きく期待されています。近年、培養細胞に遺伝子導入することで、その細胞が産生するエクソソーム上に目的のタンパク質を自在に発現させることが可能となっており、この技術を応用することで各種疾患に特異的なデザインエクソソームの開発が進められています。しかし、遺伝子導入した細胞およびエクソソームの安全性についてはまだ解明されていないため、別の安全な方法により特定疾患に対応するエクソソームの開発が求められています。
弊社では遺伝子導入を行わず、培養中に特定因子を培地中に含ませることにより、安全にデザインエクソソームを製造する技術開発を行っており、このデザインエクソソームの開発を進めることで、これまでの技術では不可能であった革新的な治療法を開発し、様々な疾患の治療に役立てることを目指しています。